ドルフィンおきなわのコラム

一年限定、月に2~3回、ゆるゆる更新。くすっと笑えて、ときどきダイビングのはなし。

グルクンのこと

 


グルクンの唐揚げ、だけではない。

 

グルクンは沖縄の県魚。いわゆる「タカサゴ」である。

ダイビング中にグルクンの群れに会うこともたびたび。

 

そんなグルクンの代表的な調理法は言わずと知れた唐揚げ。

国際通りの居酒屋に行くと、海ぶどうゴーヤーチャンプルー、グルクンのから揚げは「沖縄三大観光客メニュー」でなのである。

 

「寿司でも行きますか?」

「えっ?沖縄に寿司屋なんてあるの?」

移住して以来、何百回も繰り返してきた、このくだり。

 

これぞ、観光ガイドブックの悪しき影響。

 

某市場に並ぶ、 「信号ですか?何なら交通規制しましょうか?」 という、赤・青・黄色のカラフルな魚たち。

 

「これって、食えるの?」という、愚問に代表されるよう、 ある意味、沖縄観光に来た “想い出写真” の対象としかなっておらず、 パシャパシャと「ブツ撮り」だけを済ませ、そそくさと退散。にも関わらず、『沖縄は魚が不味そう』という、イメージだけが根付いてしまっている。

 

沖縄で獲れるのは、“信号魚” だけではない。

マグロ類(8,746t)、イカ類(2,207t)、 カジキ類(1,092t)の順で、水揚げされている。

 

実は沖縄は、“生鮮マグロ” の年間水揚高が全国トップクラス。

もともとは熱帯域が起源といわれているマグロ。 年によっても変動はあるが、全国3位の漁獲量を誇っている。

 

漁獲量全体の約6割を占める、マグロ類の中で多く漁獲されるのは、ビンチョウ(ビンナガ)、次いでメバチ、キハダが続く。 近海に漁場が多く存在する沖縄では、クロマグロを始め、キハダ、メバチ、ビンチョウ(ビンナガ)と、マグロ4種類の全てが獲れる。 それぞれ、生息場所、旬の時期、ヒレの形や大きさ、マグロの特色である赤身の色も違う。

 

つまり、年間を通じて、いつでも “冷凍モノ” ではない、新鮮な旬のマグロを様々なバリエーションを楽しむことができるのである。 ダイビングで潜ると、マグロとバッタリ遭遇!なんてこともあるほど、身近な魚なのである。 (ちなみに、あいつら、泳ぐのめっちゃ早い)。

 

美ら海水族館』で有名な沖縄県北部に位置する本部町は、カツオ漁が盛ん。

 

本部町にとって、カツオ漁は、夏の始まりを告げる風物詩であり、刺身屋や飲食店には、『冷やし中華始めました』ならぬ『カツオあります』の張り紙が登場する。

 

毎年、『鯉のぼり』ではなく、『カツオのぼり』が掲げられ、 ゴールデンウイークには、『もとぶカツオのぼり祭り』が開催される。

 

本部町で、本格的なカツオ漁が始まったのは1904年(明治37年)。 それ以来、『カツオの町』『鰹節の一大生産地』として発展してきた。  今でも10月~2月の約5ヶ月間、製造が行われており、タイミングが合えば見学も可能である。

 

趣味=釣り

 

幼い頃から港での陸釣りで育ったという沖縄の方も多い。 週末みなで誘い合わせては、釣りに出掛けている。

 

素人でも大物が狙える「パヤオ」と呼ばれている沖釣りもある。 別名「浮き魚礁」。外洋のポイントに、ウキを浮かべた人工の漁場のこと。 ウキを固定するロープには海藻類が付着し、プランクトンや小魚などが住み着く。 その小魚を食べるカツオ、シイラなどの肉食魚が回遊するようになり、 その中型魚を狙った、カジキや大型マグロなどが集まるという、食物連鎖スポット。 沖縄本島久米島宮古島八重山諸島周辺に100基以上のパヤオが設置されており、その一部が釣り人にも解放。 観光客はもちろん、地元の釣り人にも人気の船釣りポイントになっている。

 

沖縄の海面漁業の特徴は、延縄漁とパヤオ(浮き魚礁)を利用した曳縄漁法が中心。 狙った魚だけを獲る漁法で、自然にも資源にもやさしい方法で漁を行っている。

 

スシロー、はま寿司、くら寿司など大手回転寿司チェーンも沖縄進出を果たし、 連日どこのお店も家族連れのお客さんで賑わっている(コロナ前は・・・)

 

TPOにあわせて、固定でお世話になっているお店が、那覇市内に数軒存在する。

カウンター数席、お任せのみの江戸前寿司屋。 深夜24時からのれんを掲げる、老舗寿司屋。 ランチ営業もしている、博多前寿司屋。

 

東京、福岡、北海道、北陸などなど、 美味い魚が食える地域からいらっしゃっている方でも、お連れすると、 「ココで、これが食えるとは!」 と、沖縄で寿司が食えるという意外性も加味されて、満足していただける。

 

ちなみに、すべてのネタが沖縄で獲れた魚ということではない。 大将こだわりの、季節に応じた旬の魚を、築地、博多などから空輸で運ばれていることもある。

なお、沖縄3大高級魚と言われているのは、アカマチ(ハマダイ)、アカジン(スジアラ)、マクブ(シロクラベラ)。石垣地方では、これに、タマン(ハマフエフキ)を加える。 マグロ、カツオとあわせて、ぜひ、沖縄でお召し上がりいただきたい。

 

那覇空港内4階の寿司屋では、変わり種寿司として、ゴーヤー、ナーベラー(ヘチマ)、ミミガー(豚の耳の皮)など、観光客を一本釣りするために開発したであろう、『これぞ沖縄(ガイドブック仕様の)』というインスタ映えするネタが味わえる。

 

“沖縄魚不味い説” を未だに信じている方、 海人Tシャツを国際通りで調達した後、ぜひ、そちらへどうぞ。

 

るるぶ片手に「私、沖縄に行ってきたの、キャハッ」感は、十分演出できるはずである。

 

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